2023/11/06 Vol. 11
角谷 拓紀(かくや ひろき)さん
(2019年4月入社・26歳)
技術部第2グループ
長野県佐久市出身
この会社を選んだ理由は?
私は造船系の大学で主に流体力学を学び、船体の設計や性能に係る研究をしていたのですが、就職先も流体に関する設計ができるところを望んでいました。
なぜ造船所を選ばなかったかですが、総合職での採用となると設計部門への配属とは限らないことから選択肢から外しました。
弊社の場合、技術部の設計部門への配属が前提での面接でしたので、ここを選びました。
弊社では転勤はもとより配置換えも基本的にないのが良いですね。
所在が関東圏であることも私にとって魅力です。
どんな仕事をしていますか
CPP※の設計をしています。弊社では、これらの業務を1人で担当しています。CPPはある意味独特でして、翼の部分については流体力学の知識が求められ変節機構については機械力学の知識が必要になります。
CPPの設計期間はだいたい3ヶ月くらいかかります。CPPの注文から完成・出荷までは、船型にもよりますが半年から1年といったスパンになります。官庁船になると予算編成もあり2年程度の長期間になることもあります。
この他にはゲートラダー※※を担当しています。ゲートラダーは今までにない設計思想であり今なお研究を進めていますが、成果等についての学会発表も私が担当します。
CPP:Controllable Pitch Propeller
※CPP:Controllable Pitch Propeller(可変ピッチプロペラ)は、船の全速から微速、停止、後進の全範囲の運転に対して、翼角の制御だけで前後進の必要な速度が簡単に得られる。
ゲートラダー
※※ゲートラダー:門型に2枚の舵板を有するのが特徴。省エネ性能、保針・旋回性能、騒音抑制性能に優れる操舵装置。その場旋回や横移動も可能。
仕事のやりがいや魅力は?
プロペラの形状は船の使用目的すなわち船型によって最適の形状が異なります。このため毎回新鮮な気持ちで設計に取り組むことができます。一方で、特に新しい船型などはシビアな設計要求を課されることが多いのですが、社内一丸となってこれをクリアできたときは達成感がありますね。また、自分が設計した製品が完成したのを実際に目にするとグッときます。
この他にゲートラダーの研究開発も魅力があります。独創的なため自ずと前人未踏の領域を開拓していく訳ですが、好奇心が沸いてきます。ゲートラダーは現在5隻の船に納入しご好評をいただいているほか、4隻発注をいただいているところです。
職場の雰囲気は?
新規採用から半年で担当を割り振られるのですが、その際には先輩がついて直接指導してくれます。最初は1時間ごとに質問するような勢いでしたが、丁寧に根気強く教えてもらえ、大きなミスをすることなく現在に至ることができました。また、風通しもよく、今でも先輩方と気軽にやりとりできるため良い雰囲気です。
会社のアピールポイントは?
設計した装置がどうやって完成していくのかが、製品になるまで一貫して同一敷地内で見ることができるのが強みです。直接意見交換することで、作っている現場サイドに立った設計ができます。
新しいことにどんどんチャレンジができるところ、例えばゲートラダーの開発もアピールポイントです。私は入社後早い段階でゲートラダーに関わりたいと希望を出しそれが叶いました。このように新人でもやる気があれば大きいプロジェクトにも参加できます。チャレンジ精神がある人には非常にオススメです。
チャレンジしたいことは?
そろそろ入社から5年になりますが、現在新人2人の教育担当となりました。私が入社時に学んだやり方を参考に教えていければ良いなと思っています。
あとはやはりゲートラダーの研究開発ですね。今後実験などで成果を集め学会発表していきたいです。
働いていく中で心がけていることは?
CPPの設計から完成までに長い期間がかかると申しましたが、私の場合5隻分のCPPを同時並行で担当し進めており、それぞれの進捗と納期を考慮しながら配分を考えます。設計が遅れてしまうと連動してすべての部門に遅れを生じさせてしまいますのでスケジュール管理をしっかりする必要があります。
休暇や残業は?
有給休暇は取りやすいです。先輩はゴールデンウィークの10連休に有給休暇を何日か追加して米国まで行っていましたよ。技術部はチーム体制ではなく自分でスケジュール管理する体制であることから、休みを取るために予め調整ができます。
残業は月に5時間未満のこともある一方で月20時間程度の繁忙期もありますが、ならせば月10時間程度といったところでしょう。
趣味や休日の過ごし方は?
旅行先で写真を撮るのが楽しいです。この前のゴールデンウィークは10連休だったのですが、北海道を回ってタンチョウの写真など撮ってきました。一番印象深いのは宗谷岬の近くにある弁天島のトドを撮影できたことです。100頭を超えるトドは迫力満点でした。
写真の他には学生時代から続けている自転車ですね。工場長とご一緒することもあります。夜中は走りやすいので、単独でみなとみらいまで走ったりしますが、一度職務質問されました!(笑)
その他にはコンサートを観ることも多いです。そのために関東圏居住を希望しました!(笑)
いつもの一日
8:20 |
出勤(社宅出発 徒歩) |
8:30 |
始業 |
12:00~ | 昼休み(社宅に戻り昼食) |
13:00 |
課内ミーティング(月1回) CPP案件の続き、ゲートラダー試験結果調査分析 |
17:30 | 終業/退社 |
最後にひとこと
弊社は若い人にチャレンジさせてくれますし、実力が認められ若くしてグループ長に抜擢された人もいます。
そのような企業風土のためか、若い人の割合が増えつつあり活気があって楽しい職場です。
また、デスクワーク以外にも造船所や航行に関する試験など現場にも出て行ける環境です。
チャレンジ精神のある人は是非弊社の門をたたいてください!
●会社情報
かもめプロペラ株式会社【舶用工業】
〒245-8542 横浜市戸塚区上矢部町690
TEL045-811-2459
https://www.kamome-propeller.co.jp/
(本件窓口 管理部 部長 石村 敏彦 様)
(インタビュー時ご同席: 上記石村様 専務取締役 板澤一樹様 理事・技術部長 深澤正樹様)